竹内大輔の写真日記(~2009)
ピアニスト竹内大輔の、2009年までの日々を綴った日記です。
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旅日記 12.(兵庫・鳥取編…2007.2.12~2.13)
 今回、旅に許された時間は2日間。どこに行こうか楽しく迷いました。1月に乗れなかった五能線〔旅日記 10.(津軽・日本海編・…2007.1.7~1.9)参照〕に再チャレンジするのも良いですが、この時期は“青春18きっぷ”が使えず、何となく勿体無い感じがしてしまいます。最近廃止が著しいブルートレインでも乗って、九州に行ってみるのはどうか…とも思いましたが、2日間だけという時間を考えると、あまり自由には動けなさそうな気もします。
 …ということで、今回は、兵庫県と鳥取県の“私鉄”を中心に、鉄道の旅を計画してみました。私鉄なら、どちらにしろ“青春18きっぷ”は使えないし、地域的にも、まだ乗ったことの無い鉄道が豊富にあったからです。まずは、東京から飛行機で大阪まで向かいましたが、東京~大阪間は、1日前までなら航空券も安く買える路線なので、出発直前まで柔軟な計画にも対応できます。そうして旅の準備は整い、2月12日(月)の朝、自分は羽田空港に向かいました。


 ●やっぱりANAが好き

 自分は日本の航空会社ではANA(全日空)が一番好きで、基本的に国内線はこの航空会社を使わせて頂いているのですが、今回も例外ではなく、羽田~大阪(伊丹)便にはANAを選びました。
 自分は、ANAと提携しているアメリカのユナイテッド航空のマイレージ・プログラムに参加しているため、ANAの便を利用しても(ツアーでは貯まりませんが)マイルを貯める事が出来るのです。まあそれも大きいのですが、やはりANAの気さくなサービスが好きだったりします。恐らく、元々国内線のシェアNO.1というのが、サービスへの強みのような気もしますね。

   ここでなら、行列知らずですね   開放的な羽田第2ターミナル

 そんなANAですが、羽田では2004年12月1日にオープンした第2ターミナルを使用しています。これはANAの専用ターミナルとも言えるほどで、建物全体が巨大なアートのような造りにもなっており、これから旅立つ旅行者への安らぎを提供してくれます。
 京浜急行で羽田空港駅に降り改札を出ると、数台もの自動チェックイン機が出迎えてくれます。インターネットとかで事前に予約していると、ここで航空券が受け取れるというもので、わざわざ航空会社のカウンターまで出向く必要はないということです。また、近年では“SKiP サービス”というものも始まりました。これもインターネットでの予約に限るのですが、予約後、ANAのHP上でチェックインができ、その情報を携帯電話に転送。乗客は、空港に着いたらそのまま荷物検査場へと行き、そこで先程の携帯電話に送られてきたバーコードを機械にあてると、そのまま搭乗ゲートへと進めるというものです(ANAのEdy機能付カードでも可能です)。つまり、空港での搭乗手続きは不要という事で、これだと航空券も発行されないので、環境への取り組みとしても評価されているシステムでもあるのです(自分は航空券が欲しかったので、発行はしておきましたが…)。

   本来ならもっと飛行機に寄りたいところですが…   見ての通り、ANAばかりです

 このように、常に業界をリードしているANAであり、羽田の第2ターミナルであるわけですが(“SKiP サービスはANAで全国に展開されています”)、第2ターミナルでは、搭乗ゲートに入ってしまうと、写真撮影が少し困難であるのが残念な点でしょうか。実際カメラを向けると、左上のような写真しか撮れない感じです。まあ、そういう方は、飛行機に乗る前に展望デッキに行けば良い事ですしね。

 というわけで、自分は羽田7:00発の伊丹行きに乗り込みました。機材はボーイング777-300型です。日本ではジャンボ(ボーイング747型)が最もメジャーな機種ですが、目的地の伊丹空港では騒音規制の為、ジャンボのようなエンジンが4つもある機体の離着陸は、2006年4月1日以降、原則禁止となってしまったのです(777型のエンジンは2つです)。それでも777-300という飛行機は大きく、収容力もジャンボに匹敵するくらいですから、今後はジャンボに変わる“顔”として、国内を飛んでいくのでしょうね。
 この日は晴れていたので、機内からは素晴らしい風景が堪能できました。前にも言いましたが、大阪行きの飛行機に乗るならば、座席は右側のシートをお勧めします(…と言っても、まだ左側の席は未経験なのですが…)。離陸直後には横浜港を中心とした工業地帯が望め、江ノ島、箱根、富士山、南アルプス等も堪能できます。以前〔神戸空港開業!〕の記事でも紹介しましたが、この日も富士山はくっきりと見る事が出来ました。これは本当に見入ってしまう光景です。

   写真右下には横浜ベイブリッジが見えます   久しぶりに見た飛行機からの富士山は、やはり感動!

 ふと、前の座席に(元々空席でした)、どこからかCAに連れられて、1人のおばさんがやってきました。そのおばさんも、富士山を見るなりやはり感動している様子で、CAさんには「教えてくれてありがとう!」と、握手さえ求めていました。恐らく、CAがそのお客さんに教えてあげていたのでしょう。到着前には、「景色は楽しめましたか?」という声も掛けていたようで、こういったマニュアルには無いサービスをする事で、今のANAは出来上がっているのだと、改めて感心してしまいましたね。

   着陸まであと5分くらいという感じです   エンジンの気流で見えにくいですが、眼下には新幹線が…

 伊勢湾を過ぎると高度を落とし始めます。この辺りからは地面も近くなってくるので、機窓の変化は激しく、自分にとっては忙しい状況になってきます(笑)。そして奈良県上空を過ぎ、生駒山地を抜けると大阪平野に入ります(写真左上参照)。そのまま機体はどんどん高度を落としていき、新大阪駅上空を過ぎると(写真右上参照)程なく伊丹空港に着陸します。1時間足らずのフライトでしたが、やはり晴れている日の飛行機はあっという間という感じでしたね。もちろん、旅はこれからなのですが…(笑)。


 ●兵庫県の主な私鉄

 最初に言ったとおり、今回の旅の目的の1つは“私鉄に乗る”…です。兵庫県の私鉄といっても、地元の方以外はピンと来ないかもしれませんが、何気に沢山の鉄道会社が通っています。ここでは、今回完乗を果たした私鉄について、幾つか語ってみたいと思います。

   ・神戸電鉄

   三田駅にて…神戸電鉄の主力車両達です   若干普通の車両より狭い印象を受けます

 今回まず最初に乗ったのが神戸電鉄です。起点は神戸市の湊川という所ですが(電車は全てが神戸高速鉄道の新開地まで乗り入れています)、今回は反対側の三田(さんだ)という所から乗り潰しを始めました。
 起点側から乗るとよく分かるのですが、この鉄道、かなりの急勾配を上っていきます。神戸という地形は、山がすぐ海に迫っている横に細長い土地なのですが、この神戸電鉄はその山に向かっていくような形で路線網を展開しているようです。途中、勾配には1000分の50というものがあり(1000m進むと50m上がるという勾配)、これは全国でも珍しい部類に入ります。以前紹介した箱根登山鉄道の最急勾配が1000分の80というものでしたが〔旅日記 9.(箱根編…2006.11.7~11.8)〕、これは“登山”鉄道という、かなり特殊なものです。普通の鉄道だったら1000分の25、高くても1000分の33ぐらいまでが殆どです。

   急勾配を上っていく神戸電鉄粟生線   かなり庶民的な雰囲気が漂います

 ということは、1000分の50を有する神戸電鉄がいかに凄いのか…、もう改めて説明する必要はありませんね(笑)。この鉄道は別に登山鉄道ではなく、毎日通勤客を乗せては神戸中心部と郊外とを結んでいるのです。もちろん、車両は急勾配でも上れるような構造になっていて、急カーブも多いので、普通の鉄道より車両は一回りくらい小さい印象も受けますが、れっきとした中小私鉄です。しかし、これくらいの路線網を持つと、準大手私鉄などと言われることもあり、これは大した事だと思います。
 そんな神戸電鉄ですが、山を越えると素朴な景色が広がり、正に庶民の足になっているような様子が窺えます。急勾配にも耐えられるような車両であるため、小高い山とかはトンネルを通さず、一気に坂で超えてしまうような区間も見受けられましたが、これもこの鉄道の特徴と言って良いでしょう。
 普段は4両、ラッシュ時でも5両編成が最長編成ですが、地元の人からは“神鉄(しんてつ)”と呼ばれて親しまれており、学生の利用者も結構多かったように思えました。今度は駅から降り、山の中の急勾配を走るこの鉄道を写真に撮ってみたくもなりましたね。

   ・山陽電鉄

   JRの網干駅とは3kmぐらい離れている、山陽電鉄網干駅   飾磨駅にて(左は阪神車両による阪神梅田行きです)

 山陽電鉄は、神戸の西代という所から(電車は全てが神戸高速鉄道に乗り入れていて、そのまま一部が阪神電鉄の梅田、阪急電鉄の三宮まで直通運転しています)姫路までの本線と、途中の飾磨から山陽網干までの網干線の2路線だけで、非常にシンプルな路線構成と言えます。そのため大手私鉄ではなく、こちらも準大手私鉄に分類されていますが、列車の運行状況を見てみると、これはかなり大手並みと見て良いかもしれません。
 本線はつまりは、神戸、明石、姫路の都市間輸送を行っているのですが、ここではJR山陽本線(神戸線)と完全な競合状態にあり、昔から乗客の獲得に必死になっています。JRは単純に姫路~神戸間だけではなく、その先の大阪や京都まで通っているわけですが、ここで山陽電鉄も負けじと、阪神電鉄と乗り入れを始めて、今では梅田(大阪)~姫路の間で、“直通特急”を15分間隔で走らせるようになりました。
 それでもJRのスピードは凄まじく、大阪~姫路間ではJRが新快速(15分間隔で運転)で約60分に対し、阪神・神戸電鉄は直通特急でも約90分と、完全にJRに水をあけられてしまっています。また、料金的に見ても、阪神と神戸電鉄では、途中で神戸高速鉄道を経由して乗り入れているので、思ったほどJRより安くなっていないのが現状です(それでもJRの方が200円くらい高いですが)…。
 しかし、阪神電鉄も山陽電鉄も、努力はしていると思います。大阪~姫路は距離的に約90km。これは、東京からの距離で言えば中央線の大月くらいまでの距離になりますから、90分というのはそんなに遅い数字ではないのです。…というか、JRの神快速が速すぎるのです(最高速度130km/時ですから…)。
 自分もこの直通特急を使って、飾磨(自分は山陽網干駅から乗ったので…)から神戸高速鉄道の新開地まで乗ってみましたが、確かにスピードは速いものの、そこまで乗客が乗っているような感じではありませんでした。むしろ、これらの乗客は短距離の人達で、姫路から乗ってきて神戸のその先まで…という人は少なかったようにも思えます。ほぼ同じ区間を通っているJRの新快速には何度も乗ったことがありますが、こちらは慢性的な混雑が続いているような状態でした。
 このように、山陽電鉄を取り巻く状況は厳しいようにも思えましたが、大阪までの直通運転を実現したというのは、かなり画期的な事だとも思いますし、今後、阪神電鉄は近畿日本鉄道とも繋がりますので、姫路、神戸から難波の方面までの列車という、JRには無い新たなルートを築き上げてくれるかもしれません。そんな山陽電鉄、まだまだ目が離せないような感じです。

   ・神戸高速鉄道

   新開地駅にて(左は阪神電鉄、右は阪急電鉄からの電車)   左写真のホームの階段を上がると、すぐに神戸電鉄のホームに到達する事ができます(話題?の“高速そば”は左側です)

 先ほどからよく出てくる神戸高速鉄道ですが、これは何かと言いますと、神戸市内にターミナルを持っている阪神電鉄、阪急電鉄、山陽電鉄、神戸電鉄の路線を接続するための路線で、線路と駅のみを持つ第3セクターの鉄道会社です。…それでも準大手私鉄に分類されているのが不思議なところですが…。
 路線に関しては、あれこれ説明するより下の路線図を見るのが一番分かりやすいかもしれません。とにかく、このように4社の異なる鉄道が乗り入れており、そのうち神戸電鉄を除く各路線(神戸電鉄だけ規格が違うので)で相互乗り入れを行っています(阪神電鉄と山陽電鉄の乗り入れがメインではありますが)。

   水色の部分が、神戸高速鉄道所有の路線です

 この鉄道があることによって、神戸市内の移動はあたかも便利なように見えるのですが、乗り入れる各社からこの区間に入ると、改めて初乗り運賃を取られてしまうので、JRだけの移動に比べて料金が高くなってしまうという部分があり、これが現在JRに乗客を奪われてしまっている原因にもなっているとか…。
 この鉄道が開通したのは1968年と結構古いのですが、当時は神戸に地下鉄は無く(まだ計画すら無かったようです…)、国鉄(JR)も長距離路線のイメージが強かったので、これで良かったのかもしれません。しかし今回乗った印象では、やはりJRと比べたら空いているのは否めず、色々と改善が求められているというのも納得な気がしてしまいました。
 ついでに、新開地駅に店を構える、その名も“高速そば”という立ち食い蕎麦屋があるのですが、別に“高速”で蕎麦は出てこないそうです…ちょっと残念(笑)。

   ・北神急行電鉄・神戸市営地下鉄

   左が神戸市営地下鉄、右が北神急行の車両です   ひと回りサイズが小さい、神戸市営地下鉄海岸線の車両

 これは2社まとめて説明してしまいます。何故なら、神戸市営地下鉄西神・山手線の新神戸以北が北神急行電鉄に乗り入れる形をとっているからです。
 この北神急行電鉄は、神戸電鉄有馬線のバイパス路線として建設されました。有馬線の谷上という所(これが北神急行電鉄の終点でもあります)から、六甲山地を全長7180mのトンネルでぶち抜き、神戸市中心の三宮までは約10分で到達できます(神戸電鉄、高速神戸鉄道経由だと40分くらいは掛かります)。
 このように、六甲山の北側に住む人達にとっては格段に便利な路線なのですが、実際はというと、高い料金が災いして、思ったほど乗客は伸びていないというのが現状です。谷上~新神戸間が350円、その先は神戸市営地下鉄の路線になってしまうので、三宮まではプラス170円で520円という計算です。三宮だとまだ良いのですが、これが新開地寄りの駅になると神戸電鉄経由の方が安いので、ますます乗客は映ってくれません。
 しかしこれでも値下げをしたそうで(以前は谷上~新神戸間で420円でした)、前よりも乗客は増えているそうです。北神急行電鉄は谷上~新神戸の1駅間だけの路線なので、かなり特殊な路線でもありますが、地下鉄との連携したサービスなどにも期待したいところですね。

 その神戸市営地下鉄は、新神戸から西神中央という所まで結んでいる西神・山手線(一応、途中の新長田という所が、路線名の境界になっています)と、最近開通した海岸線があります。西神・山手線の方は、神戸市とそのベッドタウンを結んでいて、賑やかな路線だったという印象がありましたが、しかし、海岸線の方はまだ路線が新しい事もあってか、乗客はそう多くない感じでした。
 しかし、これは今後重要な事で、海岸線は平行しているJRもあってか、赤字経営となっているそうです。考えてみれば、電車の本数もスピードも安さもJRの方が上なので、これではなかなか乗客が増えそうにありません。さらに言えば、神戸では珍しく平坦な区間を走るために、別に自転車でも移動できてしまうという見方もあるそうで、状況は思っている以上に厳しいと言えそうです。
 確かに、西神・山手線の方は、途中から山を越えていく感じで、車窓的にもダイナミックな景色が広がっていました。他の地域から見ても、神戸はかなり特徴的な地形ということが出来そうです。それゆえ、神戸電鉄や神戸市営地下鉄も成り立っているのかなと思いましたが、全てにおいて今後が気になる路線でもある…。それが兵庫県の私鉄の一番の感想だったかもしれません。


 ●兵庫県、鳥取県を走る第3セクター鉄道

 第3セクター鉄道というのは、国や地方公共団体と民間が、合同で出資・経営する鉄道の事です。1980年代、旧国鉄及びJR各社の赤字ローカル線対策として、幾つかの路線が県や市などに経営を引継ぎさせていたのですが、兵庫県と鳥取県には、こういった境遇の路線が4つあります(厳密に言うと、先程述べた神戸高速鉄道も、神戸市と乗り入れ4社が共同出資しているので第3セクターなのですが、ここでは旧国鉄路線のみを対象とさせて頂きます)。
 今回この4路線全てに乗る事ができましたので(…というか、これが目的だったし…)。それぞれ、走っている地域的にもかなりローカル色の強い路線でしたが、それら1つ1つを見ていきたいと思います。

   ・北条鉄道

   3つの鉄道が乗り入れる割りにはこじんまりとした粟生駅   北条町駅では旧式のレールバス(右側)とも顔を合わせました

 北条鉄道は、兵庫県小野市にあるJR加古川線の粟生駅から、兵庫県加西市にある北条町駅とを結ぶ、全長が13,6kmの鉄道です。旧国鉄時代は北条線と呼ばれており、1985年に4月1日に第3セクター化と、これは比較的早い方でした。
 早い方…ということは、路線の赤字度も相当高かったという事でしょう。他路線と繋がっているのが粟生駅側なので、もちろん自分も粟生駅から乗りましたが、この拠点となるはずの粟生駅で既にローカル度満点といった感じです。この駅には北条鉄道の他に、JR加古川線と神戸電鉄が乗り入れているのですが、その割りには辺りは閑散とした感じです。
 神戸電鉄は30分毎、JR加古川線や北条鉄道は1時間毎の運転ですが、それぞれの接続は概ね良好で、駅の風景としては、列車が全くいないか、全てのホームに列車が停まっているか(神戸電鉄だけの時もありますが)のどちらかです。この時は、駅も一瞬賑やかになる感じもありました。
 接続するJR加古川線ですら2両編成(1両編成もあり…)ですから、北条鉄道はもちろん1両の編成です。それでも今回のお客さんは10人程度でしたから、これで良いのかもしれません。車窓の風景は喉かで、結構単調な景色が続いているようです。
 路線延長が13km程度なので、終点までは20分強ぐらいだったと思います。終点の北条町駅は綺麗に整備されていて、会社としてもこちらに力を入れている感じが窺えました。また、街の雰囲気としても、粟生よりこちらの方が断然栄えていて、北条鉄道は、北条町と粟生から先の街を結んでいる役目があるのだと思いました。確かにこれなら、粟生駅での接続の良さも納得です。
 乗った日は祝日だったので、あまり人が乗っていなかったのかな…とも思いましたが、折り返しに乗った北条町から粟生に向かう列車では、幼稚園児の遠足か何かで、30人以上の乗車率になってしまいました。いきなり賑やかな車内を体験する事ができたわけですが、こういった風景を見てしまうと、いくら乗客が少なくても、鉄道は残すべき…だと思ってしまいますね。

   ・三木鉄道

   古さは否めない三木鉄道の三木駅   乗車率にも若干不安が…

 三木鉄道は、兵庫県加古川市にあるJR加古川線の厄神駅から、兵庫県三木市にある三木駅までを結んでいますが、全長が6,8kmしかない短い鉄道です。先程の北条鉄道とはかなり近い距離に位置し、第3セクター化されたのも1985年4月1日と、同じ日でした(元は国鉄三木線)。
 この三木鉄道ですが、三木市から神戸市へは、近くを走っている神戸電鉄を利用してしまうのが実情で、せっかくJR加古川線と接続はできていても、旅客の動きに合っていないので、経営は苦しいの一言です。
 おまけに、三木駅というのも、神戸電鉄の三木駅とは川を挟んで離れていて、歩いて30分くらいの距離にあります。つまり、三木鉄道沿線から三木駅に来て、そのまま神戸電鉄に乗り換える人というのは皆無に近いわけで、これでは乗客が増えないのも無理はありません。
 これは実際乗っていても感じていて、三木から厄神まで乗り通しましたが(と言っても、路線が短いので20分弱くらいの乗車でしたが)、お客さんは自分を合わせて2~5人といった状況でした。
 路線が短いので、売り上げにも繋がりにくいでしょう。乗っただけでそんな心配をしてしまうような路線でしたが、その予感は正に当たってしまい、今年の3月1日に、正式に廃止が発表されてしまいました。早ければ2007年度中に廃止されてしまうようです。現実は…厳しいのですね…。

   ・若桜鉄道

   郡家駅にて…ここが若桜鉄道の拠点となります   終点、若桜駅はのどかな所でした

 今度は鳥取県に移動します。若桜鉄道は、JR因美線の郡家駅から、終点若桜までを結ぶ、全長19,2kmの鉄道です。郡家駅は、鳥取駅まで割りと近いことから、列車の半数以上がJRに乗り入れて、鳥取(一部は宝木)まで顔を出しています。
 若桜…という名前からなのか、車両には全て「さくら」の愛称が付けられていて、地元の人の愛情が窺えるというものです。乗った日は平日だったので、若桜に向かう列車(つまり、下り列車)の乗車率は芳しくなかったものの、折り返して郡家に向かう列車は、途中の駅からも、ある程度学生が乗ってきてくれて、とりあえずはホッとしたものです(この気持ちは大事です…笑)。
 しかし、これでも経営難には勝てないようで、今年の4月に運賃の値上げを行う予定だとか…。今まで、郡家~八頭高校前駅(0,9km)間の料金は60円と、これは日本一安い料金設定だったのですが(より多くの学生に利用してもらおうという事から)、これも100円になってしまい、日本一の座(これは北大阪急行という鉄道で、初乗りは80円です)は受け渡すことになってしまいました。
 三木鉄道ほどではないにしろ、こうやっていかないと路線を継続できない実情というのを、肌で感じる事ができたようにも思います。それを食い止めるには、やはり“乗る”しかないのです。

   ・智頭急行

   郡家駅を発車する“スーパーはくと”号   智頭急行は普通列車も鳥取駅まで乗り入れてきます

 今回の中では異例の部類に入ります。鳥取、岡山、兵庫の3県に跨って走り(…兵庫県の上郡駅から、鳥取県の智頭駅までの56,1km)、線路は高規格で造られており、高架やトンネルが多く、特急が最高130km/時、普通列車でも最高110km/時で運転されています。1998年以降(開業は1994年)は連続して黒字経営ともなっていて、“第3セクターの優等生”とも言われています。
 その理由は何なのかと言うと、大阪(京都)と鳥取を結ぶ特急「スーパーはくと」号や、岡山と鳥取を結ぶ特急「スーパーいなば」号がここを走るというものが一番大きな要因です。
 そもそもこの路線が造られた背景では、姫路と鳥取とを短時間で結ぶというものでした。つまり、既存の路線ではなく、新しく造ろうとした路線であり、国鉄が建設していたにも関わらず、国鉄再建法に伴い工事は凍結(路盤は9割方は完成していたようですが…)、そして第3セクターに引き継がれたわけです。
 そして登場した「スーパーはくと」号。これは大阪~鳥取間を、従来より1時間以上も短縮させ、2時間20分くらいで結んでしまうという俊足さが売りで、常に乗車率が良い列車でもあります。線路条件が良い為に、智頭急行線内では130km/時が出せ、しかも振り子機能も付いているので、殆どその速度で維持できます。
 これに関しては、今のところ他に驚異となる移動手段がないので、智頭急行の安定っぷりは今後も維持し続けられると思いますが、これが普通列車に目を向けると、厳しい現実があるようです。
 元々、あまり人口が少ない地域を高規格で通した為に、地元の利用が少ないのです。また、3県を跨って走ることから、学区制による制約で、通学輸送もあまり見込みも無いとか…。自分はこの路線は「スーパーはくと」で走破してみたのですが、確かにスピード抜群の気分は味わえたものの、普通列車の印象がとてつもなく薄い事に気付きました。今回は普通列車に乗る事はできませんでしたが、また違った視点で乗ってみたいものだと思いましたね。他の第3セクター会社とは、また違った問題を抱えている…といったところでしょう。

   今回降りたのは初めてだった鳥取駅   鳥取駅で購入した“かに寿し”…美味!

 ちなみに今回この旅で、初めて鳥取駅に下車することができました(1泊もしました)。これまで鳥取県は通過のみで、一応来たことにはなっていたのですが、これで晴れて鳥取県も制覇ですね(笑)。駅弁の“かに寿し”がまた美味しかったです。今回は第3セクター鉄道に重きを置いたので、あまり鳥取市自体の観光はしていませんが、今度またゆっくり来れたら…と思いました。


 ●JR和田岬線

 これはJR西日本の路線で、兵庫~和田岬間の2,7kmを結んでいるのですが、なかなか特徴的な路線でもあるので、ここで紹介しておこうと思います。
 和田岬線の走っている地域は、概ね工業地帯です。元々、線路は兵庫港に陸揚げされた資材を輸送する為に敷設されたので、最初は貨物線として開業されました。現在は旅客輸送も行っていますが、三菱重工業神戸造船所などへの通勤の足が主要な役割となっていて(…というか、他に行く所があまり無い)、列車の運行は通勤時間帯のみとなっております。また、途中に中間駅が無く、乗客100%が兵庫駅と和田岬駅とを行き来する人なので、現在の和田岬駅には券売機も改札機もなく、代わりに兵庫駅構内にそれが設置されているのも特徴でしょう(こういった例は、関東では東武大師線、名古屋では名鉄築港線でも見られます)。

   下町の中の駅…という感じがします   奥の車両は、関東では見られなくなった103系です

 通勤時間帯のみの運行という事で、昼間には全く列車は走らないわけですが(休日に至っては、朝と夕方のそれぞれ1往復のみの運行です…笑)、そういった背景からか、昔からここを走っている車両は特徴的なものばかりでした。初代は旧型客車で、中の座席は殆どが撤去された車両を使っていました。これは1990年中頃まで走っていて、JR線では最後まで残っていた、定期旧型客車列車だったのですが、この後はディーゼル列車が使われるようになります。これも特徴的な車両で、ホームが全て同じ方向にある為か、ホームと反対側のドアを、1両に尽き1箇所を除いて撤去するという改造がなされていて、正に通勤に特化した車両を使用していたという事になります。
 2001年になると神戸市営地下鉄海岸線が開業し、その路線は和田岬駅を通るので、JR和田岬線は廃止かと思われたのですが、JRは路線を電化させ、営業を継続させました(車両は一般的な103系で、これは特に大きな改造はなされていません)。電化については、その方が効率的だったという背景もあったのですが、路線の継続については、通勤時間帯のみの運行だった為、JR西日本屈指の黒字路線だったという背景もあったのだと思います。自分は夕方に兵庫行きに乗りましたが、車内は座席が埋まる程度の乗車率があったと思います。
 …距離的には短く、しかも特徴的な運行をする路線ですが、JR的には結構重要視している路線なのではないでしょうか。人々の生活感が感じられる路線でもあって、なかなか面白い乗車体験となりました。


 ●帰りは神戸空港から

 今回の旅程的には、大阪に飛行機で降り立って、兵庫の北の方を通り姫路に抜け、鳥取に抜けてから再度姫路に戻り、神戸周辺をウロウロしてた(笑)…という感じだったのですが、そしたら東京までの帰りは、迷わず神戸空港からで決まりです。これは〔旅日記 4.(関西編…2006.5.9~5.11)〕の帰りと全く同じで、このブログでは何度も紹介しているスカイマークエアラインズでの帰路となりました。なので、詳しい説明は省くとして(笑)、写真でもご覧下さい!

   自分が乗った飛行機は奥から2機目です   神戸という街は、山と隣り合わせというのが分かります

 …という感じの旅でした。時間的にはもう夜だったので、空港から神戸市の夜景を望むことが出来たのは、今回の旅日記のタイトルである、“兵庫(神戸)・鳥取編”の締めの景色となれたので良かったと思います。今回は私鉄の乗車が多かったですが、やはり掘り下げれば掘り下げるほど味が出てくるという感じで、やはりJR路線とはまた違った趣があって楽しかったです。また違う地域でも挑戦したいテーマでもありましたね。

 ☆ANAのHP…http://www.ana.co.jp/asw/index.jsp

 ☆スカイマークエアラインズのHP…http://www.skymark.co.jp/

 ※ここで紹介した私鉄のHPについては、少し数が多いので、省略させて頂きます!

テーマ:鉄道旅行 - ジャンル:旅行

この記事に対するコメント
飛行機
羽田が近いこともあって、飛行機は毎日見ています。休みの日にはわざわざ空港の展望デッキに行くほど息子も飛行機が好きです。
やはり第二のほうが見やすいですね。

朝、7時30分位から家の上空を離陸した飛行機が通り過ぎていくので、騒音はありますが、まぁ飛行機好きにはたまらないでしょう。息子も毎度感嘆の声をあげています。
【2007/02/16 17:38】 URL | キング #- [ 編集]

ほー
それは相当空港に近いところだね。
俺も多分、毎度感嘆の声をあげる事でしょう。
【2007/02/16 18:29】 URL | 竹内 #- [ 編集]

やっと、完成!!
おめでとうございます(笑)。
ひそかに、見てたけど、不意打ちされた感じです(笑)。

兵庫はよく行ってましたが、どうしても、早い安いを選んでしまうので
こういった電車に乗る機会って、ないし、いろんな事情の中で
継続している沿線にまで、興味深く目を向けるところが
さすがだと、思います(笑)。
自分の住んでるところでも、きっと、乗った事のない電車とかあるんだろうな。
すでに、名鉄築港線って、何?と、いう感じです(爆)。
【2007/04/04 08:00】 URL | まーちゃん #- [ 編集]

ありがとうございます
不意打ち、いかがでしたか(笑)?
今度は名古屋の鉄道にも視野を向けてみたいですね。
【2007/04/04 16:47】 URL | 竹内 #- [ 編集]


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日本の航空会社比較サイト

株式会社日本航空(正式には「にっぽんこうくう」、一般的には「にほんこうくう」、英語表記Japan Airlines Corporation)は、東京都品川区に所在する定期航空運送事業を中心とした企業グループの経営の統括を目的に設立された持株会社である。略称は「日航(にっこう)」、 日本の航空会社比較サイト【2007/02/16 14:18】

プロフィール

竹内

Author:竹内
1980年1月29日生まれのO型。
3歳からクラシックピアノを始め、
高校ではジャズに目覚め、大学では
バンドも経験する。現在は関東を
中心に、ライブハウスやホテルの
ラウンジ、レストラン等で演奏を
行っている。また、写真好きが興じて
簡単な写真撮影の仕事もしている。
…そんな29歳です。



次回のリーダーライブ

2010年2月7日(日)
外苑前 Z・imagine
Open…18:00~(予定)、
1st.…18:30~、2nd.…20:00~、
Charge…2700円(ドリンク別)
(Pf)竹内大輔
(B)池田暢夫
(Ds)佐々木俊之



竹内大輔トリオCD発売中(試聴可)!

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