竹内大輔の写真日記(~2009)
ピアニスト竹内大輔の、2009年までの日々を綴った日記です。
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旅日記 8.(平泉・鳴子編・…2006.10.29~10.30)
 紅葉が見たい…。こう思ったのは、今年の夏あたりのことでした。自分、旅好きではありますが、この時期は忙しい事が多く、なかなか紅葉を見に行く機会には恵まれなかったのです。自分の撮った写真を見返しても、大学以降は紅葉の写真が少ないような気もします。
 そんな時、2日間の空きが10月末にできました。これはチャンスだとばかり、紅葉を見るための旅の計画が始まったのです。場所はどこでも良く、とにかく紅葉を見る事が第一条件でした。そして色々と調べていくと、今は東北地方が特に見頃との事。それらの中で、温泉でも有名な鳴子を目的地にし、もう1箇所くらいは行けると考え、平泉にも寄る事にしました。
 これらは、何気に松尾芭蕉ゆかりの土地という共通点もあり、また、源義経にも関わりのある土地らしいのです(平泉に逃れる途中の義経が鳴子に寄ったと言われており、そもそも鳴子という土地の名前は、旅の途中の義経の子が産声を上げた「啼子…なきこ」が転じたものとも言われているのです)。これらの話しだけで、一気に旅気分が湧いてきてしまいますよね。
 そんな歴史的な話しにも触れながら、紅葉の写真を中心にお楽しみ下さい!


 ●中尊寺

 平泉は源義経ゆかりの土地と言われますが、それには奥州藤原氏の存在を忘れてはいけません。中尊寺は嘉祥3年(850年)、天台宗の高僧、慈覚大師円仁によって、この地に弘台寿院という寺が開かれたことに始まると言われていますが、奥州藤原氏の初代清衡は、浄土思想を基調とし、この中尊寺に多くの堂塔伽藍を建立しました。それには、争いの無い平和で平等な社会をつくりたい…という願いが込められていました。

   休日のため、かなりの人手で溢れていた中尊寺   中尊寺からの景色…紅葉の見頃まであと一歩?

 その中でも最も有名なのは、国宝にもなっている金色堂でしょう。中尊寺当時の建築物では、現存している唯一の建築物でもあり、清衡によって天治元年(1124年)に上棟されています(撮影は禁止です)。
 これらの理念では、やはり仏教による平和社会の構築を見て取れ、また、当時の文化的遺産を垣間見れる貴重な財産ともなっているのです。この日は日曜日だったため、かなりの観光客が訪れていましたが、それにはこういった歴史的背景や、周囲の風景とも併せた景観が見事だからとも言えるのです。
 ご存知の通り、平泉で義経は自害に追い込まれてしまいますが(平泉自体も衰退していきます)、その500年後、松尾芭蕉がこの地を訪れ、「夏草や 兵共が 水の跡」と詠みました。この句の通り、平泉には“華やか”…という言葉より、“儚い”といった言葉の方が似合う場所だとも思います。

   なかなか珍しい“目”のお守り   金色堂が中にある建物を望む


 ●毛越寺(もうつうじ)

 奥州藤原氏は、平泉に多くの仏寺を造営してきましたが、毛越寺は、2代目基衡によって建立されたものです。これは戦で亡くなられた人々への供養でもあったのですが、ここ毛越寺では、極楽浄土を地上に表現したという庭園が造られていています。それが、大泉が池を中心とする、浄土庭園です。

   広々としていた毛越寺   大泉が池越しに、開山堂を望みます

 中は広々としていて、人々が心を和ませるには十分な場所だと思いました。その中でも、“遣水(やりみず)”の存在には凄く感心させられましたね。これは、山水を池に取り入れるための水路なのですが、水底には玉石が敷き詰められてあり、あえて流れを蛇行させたり、区切りを付けさせたりしていて、水の流れる音をわざと聞こえるようにしてあるのです。
 水の流れる音というのは、人にとって本当に癒されるものですが、それがこの時代から(しかもあえて…)作られているというのは驚きでした。そして、周囲の紅葉染みた景色とも相まって、素晴らしい空間を創り出していた思うのです。これは、平安時代の遺構としては日本唯一のものらしいですが、それがこのまま現代でも伝わってきたのですから、改めて、日本文化の芸術性の高さを感じずにはいられませんでしたね。

   平安時代の工夫を今にも伝える遣水


 ●紅葉が素晴らしかった鳴子峡

 鳴子峡は宮城県の北西部にあり、山形県との県境にもほど近い場所に位置します。温泉でも有名なこの場所ですが、何と言っても見所は紅葉の時期です。JR陸羽東線は、江合川に沿って山を上っていくのですが、鳴子温泉付近でその川は急激に狭まり(支流の、大谷川という川になります)、その先は渓谷になっていきます。この辺りでは川沿いに遊歩道が設置されており、約2、5kmの渓谷の旅を満喫する事が出来るのです。

   この時点で、鳴子温泉駅から約2km歩いてきてます

 鳴子温泉駅付近では、周囲はそこまで紅葉が見頃とは思わなかったのですが、鳴子峡の入り口まで来ると(ここまで駅から約2kmの道のりでしたが…)、山(谷?)は俄かに紅葉付いてきました。何となく、遊歩道を進めば進むほど、その染まり具合は濃くなっていくような気もしましたが、それは強ち間違いでも無さそうでした。

   早速、渓谷っぽい景色が目に入ります   渓谷に沿って歩く事ができます

 遊歩道のコースの中間付近からは、渓谷には岩場も迫ってきて、いよいよ足元にも気を付けないと…と、少し緊張感も漂ってきました。そのため、しばらくは谷の上空の方を見る余裕が無くなっていたのですが、その間にも、紅葉の色付きはどんどん濃くなっていったようです。
 鳴子峡遊歩道のゴールは中山平入口という所で、ここで一気に谷底から地上に向け、長い階段を上がっていきます。その先には展望台が設置されており、周辺には屋台等のお店も色々と並んでいて、何だかサービスエリアのような雰囲気になっていましたが(実際国道沿いにあるし…)、ここからの眺めは抜群でした。遙か眼下には大谷川を望むことができ、谷底に架かる国道47号線の大深沢橋も、ここでは良いアクセントとなっています。そして更に遠くには高い山々も見えたりしていて、平日にも係わらず、ここは人が大勢いたのですが、その人気さにも納得の景色でした。

   鳴子峡のハイライトとも言える、大深沢橋   大深沢橋からの眺めは絶品です

 自分は大深沢橋の方にも足を向け、そこからの景色も見てみましたが、こちらも素晴らしい景色でした。ここからは、トンネルとトンネルの間でちょっとだけ顔を出す陸羽東線の線路も見え、自分的にはこちらの風景の方が好みだったりします(笑)。そして実はここ、日本有数の鉄道撮影地にもなっていたりするのです。
 まるで山が燃えているかのように見える景色…。その中を列車が通るのですから、確かに有名撮影地になるのも頷けますが、列車の本数が少ないために今回は断念しました。…というか、既に橋の上にはカメラの列で一杯で、仮に時間があったとしても、陣地取りに苦労したことでしょう。また改めて来れたらと思います。


 ●東北で味わう

 また“食”で締めてみました(笑)。今回自分は“わんこそば”を人生初めて食しまして、蕎麦好きの自分にとってはなかなか感慨深いものとなったのです。
 わんこそばは岩手のものなので、ギリギリ岩手県の平泉(南端ですね)でも味わう事が出来る…ということで、行ってきたのは平泉駅前に店を構えていた“芭蕉館”という蕎麦処。ここは一杯毎に蕎麦をつがれるのではなく、最初から24杯(!)のお蕎麦の器が出され、自分のペースで食べる事ができるという、少し初心者向けのお店とも言えるのですが、自分にとってはピッタリ(量的にも)だったと思います。
 今度改めて本場盛岡まで出向いて、わんこそばに挑戦したいところですが、色々と記録を見てみると、軽く200杯を超えている人とかもいたので驚きました。これは流石に無理ですが、普通に雰囲気を楽しみながら食べてみたいものです。

   ついに念願が叶って嬉しいです(笑)   これぞ新鮮そのもの!

 そして最後には、鳴子峡のゴールで食べた岩魚の塩焼きです。獲れ立ての岩魚をその場で炭で焼いてくれ、頭から尻尾まで丸々食べる事ができるのですが、これがまた美味!…正に自然の美味しさだと思いましたね。これはビールに合いそうな気もしましたが、長い距離を歩いた後のお酒は危険です。眠ってしまいます(笑)。…なので我慢しておきました!


 このように、歴史と文化と紅葉と食…と、すっかり秋を楽しんでしまったのですが、ふと今日(11月1日)の朝日新聞の夕刊を見てみると、何と紅葉の鳴子峡の写真が載っているではありませんか(ヘリコプターからの空撮でしたが)。自分が行った時期というのは、本当にジャストなタイミングだったみたいで、何となく嬉しかったです。

テーマ:紅葉 - ジャンル:旅行

この記事に対するコメント
キレイですねぇ
紅葉好きにはたまりません(笑)
ゆっくり食べられる、わんこ蕎麦も良いですね。

私の地元にも結構有名な紅葉スポットがございます☆
愛知県犬山市にある『寂光院』。
この季節はご飯処の『田楽』もオススメです。(食べた事ない…)
近くには、国宝の『犬山城』も。
テーマパークとしては、重要文化財を間近で感じられる『明治村』。
一日で世界旅行出来ちゃう『リトルワールド』
なんてどうでしょうか?
興味がありましたら、是非♪
【2006/11/02 02:23】 URL | うさっぺ #Y.RLEoj6 [ 編集]

犬山ですね!
かなり前ですが、行った事ありますよ!…名鉄に乗りにですが(笑)。
あそこは最後の鉄道道路併用橋で有名でしたからね
(今は専用化されてますよね)。あの川は木曽川でしたっけ?

…って、なんか話しが違う方向に行ってしまいましたね…。
【2006/11/02 02:32】 URL | 竹内 #- [ 編集]

すでに
来られてたんですね。
はい、木曽川です。
あの橋は『ツインブリッヂ』と言います。
今も、電車と車が一緒に橋を渡る事が出来ちゃうんですよぉ☆
【2006/11/02 02:40】 URL | うさっぺ #Y.RLEoj6 [ 編集]

すでに
行ってました(笑)。しかし、最後に行ったのは
今からもう7、8年も前の事ですから…。
周りの景色も結構変わっているでしょうね。
【2006/11/02 02:48】 URL | 竹内 #- [ 編集]


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寺への思い

静寂な庭園と豪著な建築。 箱庭シリーズのプラモデルは、作るだけで癒されて、見るだけで心をなごませる効果があります。附属の柿の木などの手作り樹木が情景をリアルに表現しています。ホンモノの草を使うことで様々なシーンの風景イメージを演出しています。組立キットで 建築物をあなたに捧げます【2007/08/17 03:58】

プロフィール

竹内

Author:竹内
1980年1月29日生まれのO型。
3歳からクラシックピアノを始め、
高校ではジャズに目覚め、大学では
バンドも経験する。現在は関東を
中心に、ライブハウスやホテルの
ラウンジ、レストラン等で演奏を
行っている。また、写真好きが興じて
簡単な写真撮影の仕事もしている。
…そんな29歳です。



次回のリーダーライブ

2010年2月7日(日)
外苑前 Z・imagine
Open…18:00~(予定)、
1st.…18:30~、2nd.…20:00~、
Charge…2700円(ドリンク別)
(Pf)竹内大輔
(B)池田暢夫
(Ds)佐々木俊之



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