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竹内大輔の写真日記(~2009)
ピアニスト竹内大輔の、2009年までの日々を綴った日記です。
さばいばる伊藤、北陸・中部・関西ツアー(2009.8.12~8.24)≪まだ途中です!≫
 今年の夏、自分は久しぶりに長いツアーを敢行しました。それが、ギター・ボーカルのさばいばる伊藤さんの夏のツアーで、8月12日に東京を出てから12日間、8月23日まで連続でライブをするというツアーでした。つまりは12連荘ライブという、かなり無謀極まりないスケジュールがそこには記されてあったのですが、今思うと本当によくやり切ったと思います。あれからもう2カ月が経とうとしていますが、当時の事を振り返る意味でも、ツアー日記を書いてみようと思いますので、どうぞご覧下さいませ!


   8月12日(1日目)
 この日、東京を出たのは深夜の2:00という時間でした。8月のお盆に近い時期という事で、車の渋滞を考えての早さ…という事もありますが、この日にライブをやらせて頂く、長野県の飯田にある Space Tama にて、ライブ前にレコーディングをさせて頂く目的もあっての事でした。ライブは19:00とか20:00からという時間なので、昼過ぎにはレコーディングを始めたい気持ちもあり、その前に少々の休みを取りたいなら、やはりこの時間の出発になってしまう考えなのでしょうか…。早速無謀なスケジュールが周囲を賑わします(笑)。伊藤さんは、いつものように車で自分の家まで迎えに来てくれて、息子の樹明と共に(さすがにこの時点では眠ってましたが…笑)、さばいばるな12連荘ツアーが幕を開けました。
 …とは言え、運転するのは伊藤さんだけなので(昔から自分には運転をさせてくれないので…笑)、自分はただ後部座席で座っているだけなのですが、飯田という所まで、順調でも4時間弱は掛かる距離です。さすがに自分もずっと起きているわけにはいかず、中央自動車道に入って暫くして睡眠の人となってしまいました。

   澄み切った青空が印象的でした   飯田市までは、もう少しです

 起きたのは諏訪SAという所で、時間は7:00くらいだったでしょうか。もう長野県には入っていて、わりといい感じの所まで来ていますが、伊藤さんに聞くと、高速バスの事故があって20km弱くらい途中で渋滞していたらしく、途方に暮れてSAで休んでしまったとの事でした。全く自分は気付きませんでしたが、こうなると早く出発しておいて正解だったのかもしれません。
 暫くしてそこを出ると、もう渋滞は収まっているようで、その先は順調に走行を続けました。朝の長野県の景色は空気が澄んでいて気持ち良く、夏真っ盛りの季節という事もあって、空も山も畑も、いつもに増して色が濃いように感じられ、ツアーの最初の日としては良い雰囲気だなと思いました。もっとも、これがレコーディングの時点で現実に引き戻されてしまうのですが…(笑)。

 お店に着いたのは9:00くらいだったでしょうか。ここ飯田の Space Tama は、自分達では3回目の訪問となっていて、前回のツアー〔さばいばる伊藤、中部・関西ツアー(2009.5.2~5.5)参照〕でもお世話になったのでお馴染みの所でもありますが、いつもながら、こんな所に立派なライブハウス、そしてレコーディングが出来る環境まである場所を提供してくれるというのには驚かされます。更に言えば、早速朝ご飯まで頂いてしまいましたし、今夜の寝床まで提供してくれています。正に至れり尽くせりなのですが、こちらもこれからの長旅に備えて、今回は素直に甘える事にし(笑)、少しの休憩を経てレコーディングに取り掛かる事にしました。

   この賄いには本当に感謝してしまいますね   今年は受験生!…を感じさせる1コマ

 レコーディングはなかなかゴールが見えず、これまた録音する内の何曲かは新曲(つまり、この日初めて曲を聴いて演奏するという…笑)というのも大変な内容でしたが、伊藤さん的にOKが出たので、良しとしましょう(笑)。まだまだ練っても良い部分はあったような気がしたのですが、今後の時間的な都合を考えると仕方無いのかもしれません。そして、今回のツアーでそれらの曲を完成に持っていけば良いのかなとも感じました。そうです、まずはツアーの演奏が重要なのです。

 レコーディングが終わってホッと一息…というわけにはいかず、そしたら頭をライブに切り替えなくてはいけませんでした。本番まで若干の時間がある事と、お店の外に出れば自然の真っ只中にあり、休憩中の気分転換がしやすいのは救いでしたが、早速そのツアーのペースに、身体が追いつかなくなってきてしまいました(笑)。いや、この日の朝が早かったせいでしょう…。きっとこの日のライブを終えてぐっすり眠れば、体力は元に回復するような気がしていたのです。

   堂々とした歌いっぷりでした   今回も、樹明のジャンベソロからスタートです

 そして本番が始まりました。この日、オープニング・アクト的な感じで、地元の若いバンドの方達も出演されていたのですが、お陰で、客層も若干若かったのが今までに無い感じで新鮮でした。この方達を相手に、自分達もどこまで演奏が出来るのか…、そんな見所などを考えながら、自分達の出番となります。
 自分達のステージは、いつものように樹明のジャンベ・ソロから入りました。実は、今回レコーディングをする事にあたって、今までと違う、新?オープニング曲を予定してはいたのですが、やはり慣れている曲からのスタートとなったようです。これは、ツアーの初日という意味では正解で、皆の演奏の起爆剤にもなってくれますし、やはり樹明1人だけのジャンベというのは、嫌でも注目を浴びてしまいます。そうなったら、後は自分達に任せてくれという感じに、いつものように演奏するだけです。最初は、ただただ驚いていたお客さんも、後半の方は盛り上がって頂けたようで(大体、自分達を見てくれているお客さんの反応は、そんな感じなのですが…笑)、約1時間強(もう、どれだけやったか忘れましたが…笑)の、時間以上に?たっぷりなステージは終了しました。ツアー1日目にして新曲も放り込み、なかなか良い演奏だったのではないでしょうか?

   ナイスな瞬間ですね♪   地元のお客さんにも盛り上がって頂きました!

 この時、気持ち的には「やっと1日目が終わった!」という感じでもあり、何だか最初の峠を超えた感覚がもう宿ってきていました。あと11日もライブがあるのに、ちょっと気持ち的には早過ぎだろうとも思いましたが、毎回、本気で気合いを入れているからこその思いでもあったのでしょう。とにかく、飲んだり食べたり話したりで、楽しい時間に身体を任せる感じで時間は過ぎていきました。

   ライブ後は、関係者?で記念撮影   これぞ裸の付き合いです

 伊藤さんなんか、お店の外にあるジャグジーで、地元のバンドの方達と裸の交流をしていましたしね(笑)。この日の夜空もまた綺麗で、東京の何倍の数の星が見えた事か…(このずっと後に、自分と樹明とお店のマスターと夜中に入りました♪)。この後は本当によく寝れた事でしょう。ひとまずは第1日目の終了でございました!


   8月13日(2日目)
 …ぐっすり眠って、次の日は朝10:00くらいに目が覚めたでしょうか。またもやお店から食事の用意をして貰いまして、恐らく昨日から数えて3~4回目の賄いだった気もしますが、もう自分達は甘えるしかありません(笑)。こういった場所を後にするのは、本当に名残惜しいと思ってしまうのですが、まだツアーは始まったばかりです。次の目的地に向かうとしましょう!

   飯田を出発   1つ目の山越えに立ち向かいます

 次に向かうのは、同じ長野県の開田高原という所です。自分はあまり聞き慣れない土地だったのですが、ここ飯田からは北西の方向…という感じでしょうか。高原…というくらいですから、軽井沢のように、夏は避暑地としても有名で、更に言えば、今流行りのパワースポットとしても人気なのだそうです。これは、なかなか気になる場所な感じがしてきますね。
 飯田から開田高原に行くには、まず西側に聳え立つ木曽駒ケ岳の連邦を超えなくてはなりません。ただ、少し前までは大きな迂回をしなければ行きにくかった道も、新しい道・トンネルが完成したとかで、権兵衛峠という道を通って、わりと楽に越える事が出来ました。あまりに順調過ぎて、ちょっとしたドライブのような気分でもあったくらいです(笑)。
 そして、その峠を越えて木曽路に下りてきた所に、なんだか昔懐かしい感じの喫茶店と言うか、ドライブインみたいなお店がありました。ちょうど信号待ちをしている時に見付けたので、皆でこれは行ってみようという気持ちが高まったのか、珍しくメンバー3人、一致団結で(笑)そのお店へと足を運ばせてみました。

   山小屋のような喫茶店でした   何だか落ち着つけた店内でした

 雰囲気は、まあ写真のような感じで、特に何か凄かったわけではないのですが、何となく落ち着いた雰囲気と、今まで色々な旅人を受け入れてきたような店構えが印象的で、どこか程良い気分転換にもなった気がしました。旅の途中でのこういったお店って、何だか嬉しかったりするものなんですよね…。

 さて、更に車を進めます。ここから若干名古屋寄りに戻った後に、進行をほぼ180度変えて開田高原に向かう道があり、ここから更なる山越えの道が始まります。…とは言え、道はよく整備されているので、迷う事はまず無いのですが、辺りの山も深くなってきて、いよいよ高原に向かっているのだという雰囲気は漂ってきましたね。
 そして、そんな険しい道も、ある所から平坦な道のりになってきます。恐らく、その辺りが“高原”と呼ばれる場所の始まりなのでしょう。それでも所々に川が流れていると、道もそれに沿って高低差を伴ったりと、やはり、ただの平野部の道とはわけが違うと思いました。
 今回演奏させて頂くお店は、そんな幹線道路から、少しずれた所に位置していてるようでした。自分達はもちろん地図は持参してきているのですが、本当にここを曲がるので良いのかな…と思う程小さい道が多くなってきて、若干不安な気持ちも高まります…。しかし、そんな思いを余所に、この日のお店、“Cafe Kaze”は颯爽と現れてくれました!…ログハウス風の建物で、喫茶店と言うかレストランと言うか、高原によくありそうな感じのお店でしたが、開放的な雰囲気が心地良さそうなお店でもありました。

   高原に位置する、気持ちの良い場所でした♪   歩くだけで心地良い、お店の前の道

 早速お店のマスターに挨拶に行きましたが、この方は関西出身のとても気さくな方で、そして名字が伊藤さんと同じ“伊藤”で(笑)、何だかいきなり打ち解けてしまった感もありました。コーヒーやパンまで頂き、早速高原気分を満喫してしまいます。この時点でまだ15:00前くらいでしたが、演奏は20:00ぐらいを予定していたので、まだ随分時間に余裕があります。リハーサルをやるにしても、いったんお店を閉める17:00までは音出しが出来ない…という事で、とにかくお店で(たまに周りを散歩したり…)ゆっくりとする事にしました。
 皆の時間の過ごし方はそれぞれでしたが(樹明には数学のドリルをやらせておきましたが…笑)、それにしてもお客さんがよく入ります。回転が早いせいもあるのかもしれませんが、そしてマスターもお客さんの顔をよく覚えている事…。やはり今はオンシーズンなので、お客さんが多いのは分かると思うのですが、その中の多くは、1年振りにやってきたというお客さんです。それでもお店の方は丁寧に対応していて、時には色々な開田高原の情報等も教えたりして、もちろんお客さんの表情も満足そうな感じです。きっと、その方々は来年も足を運んでくれる事でしょう…。こうやってこのお店は成り立っているのだなと、ひしひしと感じましたね。

 さて、リハーサルを終え本番が始まるのを待っていると、もう辺りは真っ暗という感じになってきました。時間的にはまだ19:00過ぎですが、太陽が沈むと、本当に辺りを照らすものは無くなってしまうのですね。こんな時、月が異常に明るく見えたりするのものですが、生憎この日は天候が良くなく、時折小雨もぱらつく…という感じでした。それでも、お客さんは殆どが車ですので、意外にも店内は賑やかです。後で聞くと、マスターがこの日の集客にかなりの協力をして頂いていたという事で、本当に有難い話しでした。こちらは精一杯、演奏で恩返しをしなくてはいけませんね!

   何とも怪しい写真です(笑)   暖かい雰囲気が伝わりますかね

 ライブですが、写真を見てもお分かりのように、本当に狭い中でやらせて頂きました。いったん楽器をセットしてしまうと、自分なんかはステージに入るのがやっとで、もうこうなったら…という事で、お店の窓から侵入するという事を遣って退けましたが(笑)、この演出は盛り上がったのかどうか…微妙なところです…。
 まあ、最初こそお客さんも静かな感じでしたが、徐々にヒートアップしてきて、最後の方は結構盛り上がった感じになったのではないでしょうか。意外に若い人が多く、伊藤さんもその対応に苦労している感じでしたが、中には自分のCDも購入して頂いた方が何人かいた為、ライブとしては成功でしょう。こちらも楽しかったですし、本当に高原の中で、良い時間を過ごさせて貰ったという感じでした。どうもありがとうございました!
 そして、その後は恒例?の打ち上げが始まったのですが、お店の人やお客さんも交えながらの、なかなか楽しい会でした♪…こういった場所なので、夜は早いものかと勝手に思っていたのですが、これが結構いい時間まで続いていたのは驚きでした。お客さんの中には、確か夕方頃からこのお店で飲んでいるような人もいたような気がするのですが(笑)、皆さん楽しい時間を共有したいという感じで、自分も心地良い時間を過ごせました。伊藤さんなんか、途中から語り出してしまいましたからね(笑)。どうもお疲れ様でした。

   皆さん、相当飲んでおられます(笑)   とりあえず、寝る前にDS…っと(笑)♪

 そして、今夜の寝泊まりは、このお店のすぐ近くにある別荘…と言うか、空き家みたいなところでした。今は誰も使っていない建物(!)という事で、若干怖そうな感じは否めませんでしたが(笑)、ここでもぐっすりと眠らせて頂きました。そして、その頃にはもう雨も上がっていたのですが、ここでの星も綺麗でしたね。これこそ本当の星空だと思ったものです。
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テーマ:ライヴレポ・感想 - ジャンル:音楽



プロフィール

竹内

Author:竹内
1980年1月29日生まれのO型。
3歳からクラシックピアノを始め、
高校ではジャズに目覚め、大学では
バンドも経験する。現在は関東を
中心に、ライブハウスやホテルの
ラウンジ、レストラン等で演奏を
行っている。また、写真好きが興じて
簡単な写真撮影の仕事もしている。
…そんな29歳です。



次回のリーダーライブ

2010年2月7日(日)
外苑前 Z・imagine
Open…18:00~(予定)、
1st.…18:30~、2nd.…20:00~、
Charge…2700円(ドリンク別)
(Pf)竹内大輔
(B)池田暢夫
(Ds)佐々木俊之



竹内大輔トリオCD発売中(試聴可)!

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